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ふきのとう味噌を作る

 そろそろ、ふきの季節が到来。
 ふきは、日本原産の植物。東北や北海道、あるいは標高が高い地域では自生しているのをよく見かけ、我が家の庭にももちろん自生。
 
 北海道や東北では、春、冬眠からめざめた熊が、最初に食べるのがふきのとう。ほろにがい味が、ねぼけた熊をパッチリとめざめさせるのだとか。
 他の草がまだ生えない早春、明るい黄色の六角形の花が、地面を彩るさまは、まさに春の喜びに満ち溢れた純和風の風景、だと私は思う。
 ふきのとうのほのかな苦味と香り。ああ、そろそろ春がやってくるんだな、という季節の食材。
 

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 さて、ふきのとうは、とりたてのてんぷらが最高!我が家でも、まずは小さめのふきのとうはてんぷらにして食します。しかし、いっせいに顔を出すので、食べきれません。ですから、余った分は、ふきのとう味噌にします。
 
 ふきのとう味噌の作り方、本で読んで、そのとおりにやってみましたが、難しいっ! 鍋は焦がすし、甘ったるくて・・・。
 ということで、我が家のふきのとう味噌の作り方をお教えしましょう。
 簡単です。庭から採ってきたふきのとうをテキトーに刻み、ごま油で炒める。あく抜き?しませんよ、そんなこと。(注・採って1日以内なら、あく抜き不要なんです。本当!)
 そして炒める!砂糖、味噌をテキトーに入れてさらに炒める。これだけです。好みで醤油を足してもOKですが、砂糖と味噌だけでいいと思いますよ。しょうゆを入れると、結構しょっぱくなりますので。
 
 (本当に砂糖と味噌だけ?ダシは?料理酒は?と聞かれたことがありますが、本当にいりません。それだけで充分おいしいので、面倒なことはやめましょう。)
 白味噌だと上品に、赤味噌だと田舎風に仕上がりますが、このあたりは、普段お使いの味噌をそのまま入れてください。
 甘ったるくねっとりとしたふき味噌がお好みの方は、砂糖をたくさん入れてください。砂糖をカラメル状にするために鍋炒りするわけですが、問題はここです。焦がしやすいので、この部分は省略。この場合、三温糖を使えば、もうそれだけでカラメルっぽい味になります。テフロン加工のフライパンで炒めるのがおすすめです。
 
 ただし、絶対に守ってほしいことがひとつだけあります。ごま油で炒めること!ごま油100%!
 ごま油で炒めないと、苦味が和らぎません。他の油じゃダメなんです。試しに他の油でもやってみました。う〜ん、いまいち。紅花、大豆、菜種・・・どんなに高い油でも、みんなNG。ふきのとうに限らず、山菜との組みあわせは、ごま油が一番。
 そして、ふきのとうは、驚くほど油を吸いますから、ごま油、ケチらないように!

 出来上がったふきのとう味噌はどうやって食べるのか、ということですが、おにぎりにふきのとうみそ、という組み合わせが最高です。ハンバーグに載せて、ふきみそハンバーグもいけます。厚揚げ、あるいは焼きどうふを水切りした上に載せてオーブンで焼けば、豆腐田楽風になります。玉子とじに少し混ぜる、豆腐と一緒に炒める、などなどの使い方もあります。

 道の駅、農村の直売所でふきのとうをみかけたら、ぜひ、手作りのふきのとう味噌を試してみてください。「おばちゃん、このふきのとう、いつ採った?」と聞いてから。「朝採り」なら迷わず買うべし!
 (1日たってしまうと、山菜は苦味がでてしまいますので…正直、あまりおすすめしません。地元の人も、たぶん、朝取り調理が原則だと思いますよ。)
 
 ふきは、土壌と環境さえあれば、手をかけなくても育ちます。秋田のふきのような太いふきではなく、いわゆる山ふき、野ふき。
 プランターに植えてみたこともありますが、育成します。ふき栽培の農家では、肥料をやるそうですが、特に肥料はいりません。たぶん、病虫害にも強いはず。プランターに植えて、暖かいところにおけば、冬のうちにふきのとうが出ますよ。年初めにデパ地下とかで見かける、あの、すごくお高いふきのとうなんて買わなくてもいいんですよ。
 というわけで、毎度おなじみ(たまに書いている)秋月さやか村おこし企画。ふきのプランター植え作って売りませんか?いいと思うけどなぁ。

秋月さやか


写真:自宅で撮影

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