ムーンラボカフェ

初夢鑑定ゲスト2008 鈴木光司氏(リング原作者)

thumbnail画像 リング原作者

近刊は6年ぶりの長編小説
「エッジ・シティ」(角川書店刊)

最新刊は
「アイズ」 新潮文庫
「神々のプロムナード」 講談社文庫

 鈴木光司さんの初夢2008 「室内楽の演奏会の夢」
 ヨーロッパの小都市(ザルツブルグと思われる)郊外を自転車で走っていて、小さな音楽ホールを発見。入ってみると、室内楽の演奏会をやっていた。
 客席に座って音楽を聞いているうち、いつの間にか、演奏者の一員となってピアノを弾いている自分がいた。(鈴木光司)

 このたびは、お忙しいお仕事の最中、しかも突然のお願いにもかかわらず、夢のご提供、ありがとうございました。鈴木さんの作品のイメージからして、どんな夢が来るんだろう、もしかして霊夢?と、ドキドキして、魔除けの護符の書き方をおさらいしてしまったのですが・・・。ホラーじゃありませんでしたね(笑)。

 夢の中の場所が旅先であり、都市郊外を自転車で走っている、ということなどから、リラックスしたい、と思ってらっしゃるようです。忙しい仕事の最中に、あ〜リラックスしたい、という願望から旅行の夢を見る場合も多いのです。「自転車で走って」「音楽を聞いて」などから、仕事以外でのんびりする時間が必要なのではないか、と思われます。夢の中で自転車に乗っているのは、たいていは仕事以外の趣味や遊びに関する出来事をあらわしています。(ただし、仕事に自転車で通っているような人の場合にはその限りではありません。)
 「ヨーロッパの小都市(ザルツブルグと思われる)」については、たまたま夢が適当な旅行場所としてザルツブルグを描いたのか、それとも、実際にザルツブルグに何か運命の手がかりがあるのか、ここからはちょっと読み取れません。鈴木さんご自身の記憶の中でのザルツブルグがどんな場所になっているのでしょうか。
 月並みには、ザルツブルグ音楽祭、モーツァルト、塩。スタンダールの結晶作用。などなど。恋愛論の結晶作用というよりも、創作の結晶作用のような意味でザルツブルグが登場しているのでしょうか?(これはザルツブルグに対する私自身の感想です。)
 「小さな音楽ホール」のような建物は、ひとつの固有の世界をあらわします。それは鈴木さんご自身の創作世界なのかも知れません。「6年ぶりの長編小説「エッジ・シティ」今年4月角川書店刊です。(鈴木光司)」ということですので、室内楽の演奏会のように、そこでご自身の文章を奏でているという夢なのでしょうか。演奏はこの場合、創作活動を意味しています。クリエイターにとって、演奏活動はそのまま、自分の創作活動の代わりになるものです。
 ザルツブルグ(オーストリア)ということで、ウィーンフィルのニューイヤーコンサートの曲目を思わず思い出してしまったりしたのですが、オーケストラではなく、室内楽ということですから、大きなプロジェクトではなく、もっと少人数のプロジェクトでの仕事を意味しているのでしょう。
 たぶん2008年は、実際に少し時間的な余裕も出来、楽しみながらご自身の創作活動をなさる年になるのではないか、と思います。ところで、演奏曲目は何でしたでしょうか。ご自分が演奏していた曲を思い出したら、その曲を実際に聴いたり、弾いてみることをお勧めします。
 夢の中に、これからの運命の手がかりが語られている場合、そしてその夢を実現の方向へと向かわせたい場合には、その夢を実感できるような言動をすること(その場所に行く、演奏するとか)で、夢をより現実に重ねていくようにするのです。すると、夢と現実が歩み寄り、重なりあい、実現に向かうように物事が進んでいくのです。良い夢だと思いますので、このまま夢を現実に重ねていってはいかがでしょうか。
秋月さやか

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