初夢公開鑑定2012 バックナンバー
毎年恒例、初夢公開鑑定。今年もたくさんの初夢のご応募、ありがとうございました!
まず、乗り物の夢が目立ちましたが、これは毎年の傾向です。年の初めに登場する乗り物は、これからの運命の行き先を告げているのです。乗り物という意味では、馬や人を乗せる動物も乗り物の仲間になります。
そして、初夢には、干支に関連する動物が登場することも多いのです。2012年の干支は壬辰。辰年ということで、年賀状にタツノオトシゴの写真を用いる人もみられますが…。でも、タツノオトシゴと辰は別物。辰、龍。そもそも、龍って、どういう生き物なのでしょうか。龍には足があります。体は鱗で覆われ、顔は馬。たてがみ、角、ひげ、牙、爪。爬虫類の最高峰と考えられ、それは恐竜を意味するという考え方もあります。実際、中国の漢方に用いる龍骨は、古くは恐竜の骨の化石でした。
龍は、風と雲を呼び、天気を操ります。水中から空へとかけあがり、上昇するたつまきのような力を意味していると考えるのが適切でしょう。十二支は、自然界の性質を生き物になぞらえたものですが、龍に関しては、実在の生き物に適切なものがなく、想像上の生き物としての龍が当てはめられることになったわけです。恐竜たちの子孫として、現在、地上に生息している生き物といえば…トカゲやワニがもっとも近いような気もするのですが…。
さて、2012年の初夢公開鑑定。今回も、他の方々にも参考になるような初夢という観点で選んでみました。せっかくご応募くださいましたのに、今回取り上げられなかった方々には大変申し訳ありませんが、公開鑑定という性質を考慮しての選考である点、ご理解ください。
今年も、「夢の黙示録・秋月さやかドリームメッセージ」をどうぞよろしくお願いします。私(秋月さやか)が、占術研究家の観点から綴った夢の関連エッセイ、暦エッセイを、各メディアで発信中。「詳細夢占い辞典」(学研パブリッシング刊)もご覧ください。 過去の初夢特集も参考に!
(もも)さん、よろしく!
さて、この夢でテーマになっているのは、言語です。言葉は、自らの思考体系を意味します。たいていの場合、それは母国語になりますが…。長らく母国以外の言語を使っている場合には、そうではなくなる人もいますね。
私の知人の場合ですが、彼女は、昔は、まず頭の中に日本語の文章が浮かび、それを翻訳しながら話している状態だったといいます。しかし、今では、最初に英語の文章が頭の中に浮かび、それを日本語に翻訳している自分がいる…。その結果、自分が話す日本語が変わってきてしまった、というのです。駅までの道を聞こうとして、「あなた、私に教えられるかしら?駅まで行く道。」と、口をついて出てきてしまった、と。その時は笑い話でしたが、たしかに英語を日本語に直訳したらそういうことになるわけで。彼女の場合、日本語で物を考えているとは言えないのでしょう。このあたり、ももさんの場合には、どうでしょうか。
イギリス人男性が登場しますが、夢の中ではすべて日本語が用いられていたのですよね?となると、やはりももさんは、日本語の思考体系で物事を考えているのでしょう。そして、今年は、日本人であるということを実感するような体験をするのかも知れません。
外国人とは、異文化の象徴です。これまで接してこなかった文化圏の人々や、異業種分野をあらわすこともあります。実際、英語を学ぼうという気持ちが芽生えているわけですから、たぶん、その機会も訪れるでしょう。フランスとイギリス…。この2つの文化圏は、考え方も思考もまったく異なっているというように思われることの多い民族性ですよね。となると、まったく異なる分野との接点が生じるのかも知れません。いずれにしろ、いろいろな文化に触れて、知識がさらに広がることを告げている夢、という解釈はできそうです。異文化に接することで、自分自身を確認することもあるのかも知れません。
夢に登場したイギリス人男性が感じの良い印象の人であれば、今年、仕事や社会活動を通じて出会う人々は、(実際にはイギリス人かどうかはわかりませんが)、あなたを理解しようと努力してくれる人々に違いありません。それは、夢の中のイギリス人男性が、あなたに日本語で話しかけていることからも、そのように考えられます。さあ、勇気を持って、新たな世界へ!
(たもつさん)さん、とお呼びしたほうがいいのかしら?
元旦から2日にかけての初夢ですね。まず、初夢は、予知夢になりやすいといえます。なぜなら、予兆というのは、物事が始まる直前に訪れるもの。それになにより、初夢は「これから1年間の運勢が告げられる」と信じる夢見の呪術儀式なのですから、必ずその夢の中には、未来への手がかりがあるのです。初夢が予知夢としての性質を強く帯びているために、いつしか「初夢は叶う」とか、「正夢になりやすい」と言われるようになったのでしょう。ただし、夢の中で起こったことと寸分たがわず、その通りの出来事が起こる「正夢」は稀です。
さて、「正夢」には、ある特徴があります。それは、夢の中で、熱い寒いなどの感覚や匂いを感じることがある、という点です。簡単に言うと、イメージが描き出しているだけの夢と、現実を先取り体験している夢(ただし、正確にいうと、その時点では現実ではなく、やはり擬似体験であり、構造的には複雑なのですが)との違いがそこにあるのです。「暖かい季節」という解釈が、実際に、夢の中で、暖かな風を感じていたり、陽射しが暖かい、と感じていたことからであれば、「正夢」になりやすい要素を満たしています。ただし、「暖かい季節」というのが、周囲の人々が薄着をしていたからたぶん暖かい季節だったのだろうとか、咲いていた花からするとそれは暖かい季節…という推測の場合には、「正夢」にはなりにくいでしょう。
ただし、「正夢」でなければ願望は叶わない、ということではありません。異性とデートする夢は、それ自体、吉夢です。かわいい女性は、幸運の女神の化身と考えてよく、買い物や食事をするわけですから、財運にも恵まれるでしょう。しかも、デート場所が神社! それは、生涯の伴侶に巡りあう可能性を示していると考えられます。(たもつさん)さんが独身なら、もちろん結婚相手に出会える可能性が高くなっている、ということ。これは「願望夢」という見方もできます。が、たんなる願望があらわれただけなら、「結婚式」など、もっとはっきりとわかりやすい形を取ります。ですが、そうではないところが、「願望夢」よりも「予知夢」に近いと判断する要因です。
といっても、夢というのは可能性なのです。つまり、現実の一歩手前の段階。何もしなくても叶う願望というのは、ありえません。ですから、可能性を現実にするための努力が必要になります。可能性を現実に引き上げるための作業努力、といったほうがわかりやすいかも知れません。どんなに良い夢を見ても、出会いを待っているだけでは実現化しないということですね。そう、結婚に向けて、具体的な努力を始めてください!
1月2日の深夜にご応募いただいた夢です! たぶん、元旦から2日にかけての夢なのかも知れませんね。
まず、この夢は「正夢」ではありません。ですから、実際に、その俳優さんと恋愛関係になってデートすることはありません。…と書くと、がっかりされてしまうかも知れませんが、この夢は、典型的な「願望夢」なのです。「願望夢」というのは、こうなったらいいな、という想像が夢にあらわれただけ。夢が見せてくれる、お楽しみファンタジーストーリーと思ってください。
といっても、この夢が吉夢であることは確かです。まず、かっこいいと思っている俳優さんというのは、良い運勢や出会いの化身なのです。自宅近く、というのもポイントで、日々の生活が楽しくなるような出来事が訪れそうです。初夢には、これから1年間の運勢が語られているので、2012年内には、おそらく、出会いが訪れるはず。
ただし、この夢からだけでは、それが、恋愛絡みなのか、それとも、仕事など、もっと他の可能性を示しているのかについては、読み解くことができません。つまり、あなたの才能を評価してくれる相手との出会いの可能性もあるわけです。もちろん、恋愛抜きの出会いの可能性もありうるでしょうし、それが人とは限りません。となると、自宅近くで、良い条件の仕事先が見つかる、といたような形の出会いも考えられるわけです。「かっこいいと思っている俳優さん」は、何の化身なのか。何を告げているのか。それをさらにはっきり知るためには、今後の夢に注目してください。
乗り物は、初夢にあらわれることの多いテーマです。毎年の傾向としてもかなり多く、今回は、その中でも、比較的わかりやすく、なおかつ、多くの人々が知りたいポイントを含んでいる夢、ということで、(tokio55)さんの夢を取り上げました。たいていの場合、公共の乗り物は、会社や地域社会などの集団をあらわします。乗っている電車が、いつもの通勤電車や、地元を走っている電車の場合には、その意味合いが強まります。
しかし、駅を乗り越してしまい、急いで降りるのですね。電車を降りる、あるいは乗り換える夢は、たいていの場合、退職や転職を告げています。(専業主婦など、自ら社会に出て雇用関係を結んでいる立場ではない人の場合には、夫の仕事に関する出来事をあらわすことが多いようです。)
が、他の人々のように、駅から出てしまうわけではなく、あなたは帰りの電車を探している…ということは、次の職場を探している、ということに繋がるのではないか、と考えられます。
あるいは、周囲の人々がこれからやろうとしていることと、あなたがやろうと考えていることの方向性が、まったく違っていることを告げているのかも知れません。「醍醐寺」という地名に、心当たりはおありでしょうか? ざっと検索してみましたら、京都府、兵庫県、大分県、香川県、徳島県に、相当する地名、あるいは寺院名があるようです。もっと他にもあるかも知れませんし、地名の醍醐寺を意味しているわけではないのかも知れません。「醍醐寺」が意味する手がかりについて、もう少し調べると、いろいろなことがわかってくるかも知れませんよ。
「帰りの電車に乗らなくてはいけないのでキョロキョロしている」という状況からすると、今後の判断がなかなかできにくい状況なのかも知れません。もう少し情報を探すことも必要なのでしょう。そして、今後のあなたの判断、選択しだいで、未来も運勢も変化していくはずです。つまり、今は、乗り換えの電車を探している状況で、電車はまだ来ていない。帰りの電車とあなたはお書きになっていますが、実際に、これからどうするのかは、まだ未定なのでしょう。だから、そこで夢が終わりになっているのです。
たぶん、2012年は、これまでの状況に変化が訪れるでしょう。そして今後の予定も、いろいろと変化していくのかも知れません。さて、私の知人の場合ですが、夢にあらわれた「帰りの電車」が、故郷へのUターンを意味していたことがあります。
たぬキッチンさんの夢は、解釈がかなり難しい部類に属する夢です。まず、場面がたびたび変わっているので、3つの別な夢という解釈もできます。実際、この3つの夢を、異なる日にばらばらにみるということもあるでしょう。が、3つの夢を並べてみると、連続性があり、しかも、ほとんど同じことを告げているのです。まさに、旧約聖書のダビデの夢解きです、これは。このような夢は、整理しませんと、構造が見えてきません。ですので、簡単に構造をまとめたタイトルにしてみました。
最初の場面に登場するのは、4本矢の矢筒と、右手に持っている1本の矢ですから、矢は計5本。
次の場面は「宇宙船」ですが、宇宙船だから未来の夢とは限りません。宇宙船自体は、乗り物の一形態であり、船やバスも、時には宇宙船に姿を変えることがあるからです。重要なのは、宇宙船に乗っている少女が、あなたを含めて5人、という点。
最後の場面では、5人の男性と、あなたを含めて5人の女性。どうですか、構造がはっきりしてきませんか?
最初に登場する5本の矢は、5人の男性です。そしてそれは、次の場面で登場する5人の少女と対になるものです。そして、最後の場面で、5人の男性と5人の女性が宿泊施設へとやってきますが、それは5本の矢、5人の少女に対応しています。
あなたが現在、どのような状況にあなたがあるのかはわからないのですが、たぶんこれは、恋愛、あるいは結婚に関する予知夢なのではないか、と思われます。夢は時に、プライベートをあからさまにしてしまいますので、詳しい説明は差し控えますが、他の4人の少女、あるいは女性はあなたの化身です。
髪を洗うのは禊。古代の髪洗いは、過去を捨て、厄災を払う呪術でした。女性の悲鳴ですが、これは、凶意ではありませんので、大丈夫です。悲鳴、叫び声は、運命のハプニングや、新たな始まりを告げるのです。最初の場面で、右手に持っていただけで、射られていなかった矢が、最後の場面で、ひとりの女性を射ると考えればわかりやすいでしょう。とにかくこの初夢は、あなたの結婚か、出産を告げている夢だと思われます。
時代を越えて場面が変わる夢については、「前世夢ですか?」という質問をされる方が多いのですが…。この夢についていえば、なんとも判断できません。夢の中には、はっきりと前世夢のサインがあらわれているというわけではないからです。まあ、すべてを前世オチにしてしまえば簡単なのでしょうけれど、実際には前世夢というのは、かなり稀なのです。
ですが、なぜこの夢を取り上げたのかといいますと…。この夢をご覧になった日が、もしも1月7日の夜であれば、前世夢の可能性もあるのではないか、と思われたからです。「鹿毛の馬」と書いておられるのですが、もしかしたら「葦毛」でしょうか?葦毛の馬は、万葉の頃には青毛の馬と呼ばれ、1月7日には、宮中で「青馬の節会」と呼ばれる招福の儀式が行われていたのです。
まず、乗り物の夢が目立ちましたが、これは毎年の傾向です。年の初めに登場する乗り物は、これからの運命の行き先を告げているのです。乗り物という意味では、馬や人を乗せる動物も乗り物の仲間になります。
そして、初夢には、干支に関連する動物が登場することも多いのです。2012年の干支は壬辰。辰年ということで、年賀状にタツノオトシゴの写真を用いる人もみられますが…。でも、タツノオトシゴと辰は別物。辰、龍。そもそも、龍って、どういう生き物なのでしょうか。龍には足があります。体は鱗で覆われ、顔は馬。たてがみ、角、ひげ、牙、爪。爬虫類の最高峰と考えられ、それは恐竜を意味するという考え方もあります。実際、中国の漢方に用いる龍骨は、古くは恐竜の骨の化石でした。
龍は、風と雲を呼び、天気を操ります。水中から空へとかけあがり、上昇するたつまきのような力を意味していると考えるのが適切でしょう。十二支は、自然界の性質を生き物になぞらえたものですが、龍に関しては、実在の生き物に適切なものがなく、想像上の生き物としての龍が当てはめられることになったわけです。恐竜たちの子孫として、現在、地上に生息している生き物といえば…トカゲやワニがもっとも近いような気もするのですが…。
さて、2012年の初夢公開鑑定。今回も、他の方々にも参考になるような初夢という観点で選んでみました。せっかくご応募くださいましたのに、今回取り上げられなかった方々には大変申し訳ありませんが、公開鑑定という性質を考慮しての選考である点、ご理解ください。
今年も、「夢の黙示録・秋月さやかドリームメッセージ」をどうぞよろしくお願いします。私(秋月さやか)が、占術研究家の観点から綴った夢の関連エッセイ、暦エッセイを、各メディアで発信中。「詳細夢占い辞典」(学研パブリッシング刊)もご覧ください。 過去の初夢特集も参考に!
秋月さやか
2012年初夢公開鑑定当選発表
【イギリス人男性と日本語で話しをしている初夢】
私はフランス在住、フランス人の夫をもつ日本語教師です。 大晦日から元旦にかけて見たのは、イギリス人男性が日本語で私に話している夢です。30〜40代の男性で、文学愛好系のような感じの人で、私は個人授業をしている様子。日本語で会話しています。 現実の生徒はフランス人ばかりで、友達にもイギリス人はいませんし、私は英語で話しする機会は皆無です。文学系の印象は、数ヶ月前、私小説の翻訳(仏和)の手伝いをした体験がとても強く印象に残っているためかなとも思えますが、どうして英語なのかは不明。世の中の流れから英語は必要なので勉強しなければと思ってきてはいましたが…。秋月先生の夢解き直感が大好きです。どうぞよろしく。(もも) |
(もも)さん、よろしく!
さて、この夢でテーマになっているのは、言語です。言葉は、自らの思考体系を意味します。たいていの場合、それは母国語になりますが…。長らく母国以外の言語を使っている場合には、そうではなくなる人もいますね。
私の知人の場合ですが、彼女は、昔は、まず頭の中に日本語の文章が浮かび、それを翻訳しながら話している状態だったといいます。しかし、今では、最初に英語の文章が頭の中に浮かび、それを日本語に翻訳している自分がいる…。その結果、自分が話す日本語が変わってきてしまった、というのです。駅までの道を聞こうとして、「あなた、私に教えられるかしら?駅まで行く道。」と、口をついて出てきてしまった、と。その時は笑い話でしたが、たしかに英語を日本語に直訳したらそういうことになるわけで。彼女の場合、日本語で物を考えているとは言えないのでしょう。このあたり、ももさんの場合には、どうでしょうか。
イギリス人男性が登場しますが、夢の中ではすべて日本語が用いられていたのですよね?となると、やはりももさんは、日本語の思考体系で物事を考えているのでしょう。そして、今年は、日本人であるということを実感するような体験をするのかも知れません。
外国人とは、異文化の象徴です。これまで接してこなかった文化圏の人々や、異業種分野をあらわすこともあります。実際、英語を学ぼうという気持ちが芽生えているわけですから、たぶん、その機会も訪れるでしょう。フランスとイギリス…。この2つの文化圏は、考え方も思考もまったく異なっているというように思われることの多い民族性ですよね。となると、まったく異なる分野との接点が生じるのかも知れません。いずれにしろ、いろいろな文化に触れて、知識がさらに広がることを告げている夢、という解釈はできそうです。異文化に接することで、自分自身を確認することもあるのかも知れません。
夢に登場したイギリス人男性が感じの良い印象の人であれば、今年、仕事や社会活動を通じて出会う人々は、(実際にはイギリス人かどうかはわかりませんが)、あなたを理解しようと努力してくれる人々に違いありません。それは、夢の中のイギリス人男性が、あなたに日本語で話しかけていることからも、そのように考えられます。さあ、勇気を持って、新たな世界へ!
【かわいい女性と二人で神社にお参りしている初夢】
元旦早朝に伊勢神宮に初詣に行きました。その夜は日付が変わる前に寝ました。 その中で夢を見ましたが、暖かい季節におとなしく笑顔がかわいい女性と二人で伊勢神宮に来てお参りをしていました。伊勢神宮で手をつなぎながら、散歩をしたり、近くのお土産屋街で楽しく買い物や食事をしていました。 よく初夢は正夢と聞きますが、本当に実現するのでしょうか?(たもつさん) |
(たもつさん)さん、とお呼びしたほうがいいのかしら?
元旦から2日にかけての初夢ですね。まず、初夢は、予知夢になりやすいといえます。なぜなら、予兆というのは、物事が始まる直前に訪れるもの。それになにより、初夢は「これから1年間の運勢が告げられる」と信じる夢見の呪術儀式なのですから、必ずその夢の中には、未来への手がかりがあるのです。初夢が予知夢としての性質を強く帯びているために、いつしか「初夢は叶う」とか、「正夢になりやすい」と言われるようになったのでしょう。ただし、夢の中で起こったことと寸分たがわず、その通りの出来事が起こる「正夢」は稀です。
さて、「正夢」には、ある特徴があります。それは、夢の中で、熱い寒いなどの感覚や匂いを感じることがある、という点です。簡単に言うと、イメージが描き出しているだけの夢と、現実を先取り体験している夢(ただし、正確にいうと、その時点では現実ではなく、やはり擬似体験であり、構造的には複雑なのですが)との違いがそこにあるのです。「暖かい季節」という解釈が、実際に、夢の中で、暖かな風を感じていたり、陽射しが暖かい、と感じていたことからであれば、「正夢」になりやすい要素を満たしています。ただし、「暖かい季節」というのが、周囲の人々が薄着をしていたからたぶん暖かい季節だったのだろうとか、咲いていた花からするとそれは暖かい季節…という推測の場合には、「正夢」にはなりにくいでしょう。
ただし、「正夢」でなければ願望は叶わない、ということではありません。異性とデートする夢は、それ自体、吉夢です。かわいい女性は、幸運の女神の化身と考えてよく、買い物や食事をするわけですから、財運にも恵まれるでしょう。しかも、デート場所が神社! それは、生涯の伴侶に巡りあう可能性を示していると考えられます。(たもつさん)さんが独身なら、もちろん結婚相手に出会える可能性が高くなっている、ということ。これは「願望夢」という見方もできます。が、たんなる願望があらわれただけなら、「結婚式」など、もっとはっきりとわかりやすい形を取ります。ですが、そうではないところが、「願望夢」よりも「予知夢」に近いと判断する要因です。
といっても、夢というのは可能性なのです。つまり、現実の一歩手前の段階。何もしなくても叶う願望というのは、ありえません。ですから、可能性を現実にするための努力が必要になります。可能性を現実に引き上げるための作業努力、といったほうがわかりやすいかも知れません。どんなに良い夢を見ても、出会いを待っているだけでは実現化しないということですね。そう、結婚に向けて、具体的な努力を始めてください!
【かっこいいと思っている俳優さんと自宅近くでデートする初夢】
かっこいいと思っている俳優さんと自宅近くなど、土地勘があるところでデートする夢を見ました。(じょうじ) |
1月2日の深夜にご応募いただいた夢です! たぶん、元旦から2日にかけての夢なのかも知れませんね。
まず、この夢は「正夢」ではありません。ですから、実際に、その俳優さんと恋愛関係になってデートすることはありません。…と書くと、がっかりされてしまうかも知れませんが、この夢は、典型的な「願望夢」なのです。「願望夢」というのは、こうなったらいいな、という想像が夢にあらわれただけ。夢が見せてくれる、お楽しみファンタジーストーリーと思ってください。
といっても、この夢が吉夢であることは確かです。まず、かっこいいと思っている俳優さんというのは、良い運勢や出会いの化身なのです。自宅近く、というのもポイントで、日々の生活が楽しくなるような出来事が訪れそうです。初夢には、これから1年間の運勢が語られているので、2012年内には、おそらく、出会いが訪れるはず。
ただし、この夢からだけでは、それが、恋愛絡みなのか、それとも、仕事など、もっと他の可能性を示しているのかについては、読み解くことができません。つまり、あなたの才能を評価してくれる相手との出会いの可能性もあるわけです。もちろん、恋愛抜きの出会いの可能性もありうるでしょうし、それが人とは限りません。となると、自宅近くで、良い条件の仕事先が見つかる、といたような形の出会いも考えられるわけです。「かっこいいと思っている俳優さん」は、何の化身なのか。何を告げているのか。それをさらにはっきり知るためには、今後の夢に注目してください。
【駅を乗り越し、帰りの電車に乗ろうとしている初夢】
電車に乗っていて気がつくと醍醐寺と駅のホームに書いてあり、乗り越したと思って急いで降りました。その駅ではで大勢の人が降りましたが、私だけが帰りの電車に乗らなくてはいけないのでキョロキョロとしているところで目が覚めました。(tokio55) |
乗り物は、初夢にあらわれることの多いテーマです。毎年の傾向としてもかなり多く、今回は、その中でも、比較的わかりやすく、なおかつ、多くの人々が知りたいポイントを含んでいる夢、ということで、(tokio55)さんの夢を取り上げました。たいていの場合、公共の乗り物は、会社や地域社会などの集団をあらわします。乗っている電車が、いつもの通勤電車や、地元を走っている電車の場合には、その意味合いが強まります。
しかし、駅を乗り越してしまい、急いで降りるのですね。電車を降りる、あるいは乗り換える夢は、たいていの場合、退職や転職を告げています。(専業主婦など、自ら社会に出て雇用関係を結んでいる立場ではない人の場合には、夫の仕事に関する出来事をあらわすことが多いようです。)
が、他の人々のように、駅から出てしまうわけではなく、あなたは帰りの電車を探している…ということは、次の職場を探している、ということに繋がるのではないか、と考えられます。
あるいは、周囲の人々がこれからやろうとしていることと、あなたがやろうと考えていることの方向性が、まったく違っていることを告げているのかも知れません。「醍醐寺」という地名に、心当たりはおありでしょうか? ざっと検索してみましたら、京都府、兵庫県、大分県、香川県、徳島県に、相当する地名、あるいは寺院名があるようです。もっと他にもあるかも知れませんし、地名の醍醐寺を意味しているわけではないのかも知れません。「醍醐寺」が意味する手がかりについて、もう少し調べると、いろいろなことがわかってくるかも知れませんよ。
「帰りの電車に乗らなくてはいけないのでキョロキョロしている」という状況からすると、今後の判断がなかなかできにくい状況なのかも知れません。もう少し情報を探すことも必要なのでしょう。そして、今後のあなたの判断、選択しだいで、未来も運勢も変化していくはずです。つまり、今は、乗り換えの電車を探している状況で、電車はまだ来ていない。帰りの電車とあなたはお書きになっていますが、実際に、これからどうするのかは、まだ未定なのでしょう。だから、そこで夢が終わりになっているのです。
たぶん、2012年は、これまでの状況に変化が訪れるでしょう。そして今後の予定も、いろいろと変化していくのかも知れません。さて、私の知人の場合ですが、夢にあらわれた「帰りの電車」が、故郷へのUターンを意味していたことがあります。
【5本の矢、5人の少女、5人の男と5人の女が登場する初夢】
何故か公家の男性の正装をしていて鹿毛の立派な馬に乗り背には4本矢の入った矢筒を背負っていて、右手で1本の矢を持っていて、左手は馬のタテガミをつかんでいました。 次に私は10代の少女で、同じ年齢の少女が別に4人宇宙船に乗っていて、地球から宇宙へと船が進み、宇宙へ着くとシートベルトをはずし船内を浮遊でき天井に右手の中指が触れたところで、場面が変わります。 次は20代半ばの女性になっていて、若い男性5名女性4名とログハウスへやってきました。宿泊施設のようで女性陣は大きな部屋へと移動、2日目以降の夜に女性陣の部屋で誰かが口論しており、女性の声が聞こえました。私は気にせず奥のシャワーで髪を洗っていると、悲鳴が聞こえました。(たぬキッチン) |
たぬキッチンさんの夢は、解釈がかなり難しい部類に属する夢です。まず、場面がたびたび変わっているので、3つの別な夢という解釈もできます。実際、この3つの夢を、異なる日にばらばらにみるということもあるでしょう。が、3つの夢を並べてみると、連続性があり、しかも、ほとんど同じことを告げているのです。まさに、旧約聖書のダビデの夢解きです、これは。このような夢は、整理しませんと、構造が見えてきません。ですので、簡単に構造をまとめたタイトルにしてみました。
最初の場面に登場するのは、4本矢の矢筒と、右手に持っている1本の矢ですから、矢は計5本。
次の場面は「宇宙船」ですが、宇宙船だから未来の夢とは限りません。宇宙船自体は、乗り物の一形態であり、船やバスも、時には宇宙船に姿を変えることがあるからです。重要なのは、宇宙船に乗っている少女が、あなたを含めて5人、という点。
最後の場面では、5人の男性と、あなたを含めて5人の女性。どうですか、構造がはっきりしてきませんか?
最初に登場する5本の矢は、5人の男性です。そしてそれは、次の場面で登場する5人の少女と対になるものです。そして、最後の場面で、5人の男性と5人の女性が宿泊施設へとやってきますが、それは5本の矢、5人の少女に対応しています。
あなたが現在、どのような状況にあなたがあるのかはわからないのですが、たぶんこれは、恋愛、あるいは結婚に関する予知夢なのではないか、と思われます。夢は時に、プライベートをあからさまにしてしまいますので、詳しい説明は差し控えますが、他の4人の少女、あるいは女性はあなたの化身です。
髪を洗うのは禊。古代の髪洗いは、過去を捨て、厄災を払う呪術でした。女性の悲鳴ですが、これは、凶意ではありませんので、大丈夫です。悲鳴、叫び声は、運命のハプニングや、新たな始まりを告げるのです。最初の場面で、右手に持っていただけで、射られていなかった矢が、最後の場面で、ひとりの女性を射ると考えればわかりやすいでしょう。とにかくこの初夢は、あなたの結婚か、出産を告げている夢だと思われます。
時代を越えて場面が変わる夢については、「前世夢ですか?」という質問をされる方が多いのですが…。この夢についていえば、なんとも判断できません。夢の中には、はっきりと前世夢のサインがあらわれているというわけではないからです。まあ、すべてを前世オチにしてしまえば簡単なのでしょうけれど、実際には前世夢というのは、かなり稀なのです。
ですが、なぜこの夢を取り上げたのかといいますと…。この夢をご覧になった日が、もしも1月7日の夜であれば、前世夢の可能性もあるのではないか、と思われたからです。「鹿毛の馬」と書いておられるのですが、もしかしたら「葦毛」でしょうか?葦毛の馬は、万葉の頃には青毛の馬と呼ばれ、1月7日には、宮中で「青馬の節会」と呼ばれる招福の儀式が行われていたのです。
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