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占星解説

土星がやってくると? 土星は試練の星なので心配・・・

「天秤座宮に土星がやってくるそうですが…土星は試練の星なので心配・・・。」(複数の方々より質問)
(注・この時期は2009年に公開の記事です。)
 天秤座宮に土星がやってきました。土星はこれから2012年秋までの約3年間かけて天秤座宮を通過していきます。
 読者の皆様から寄せられたご質問のなかで、「土星がやってきます。大丈夫でしょうか?」といったような内容がありましたが・・・土星がやってくる→試練を覚悟という図式になるのだと思いますが、心配は無用です。試練とは、アクシデントではありません。

 また、「生まれながらに土星のオポジションがあるので、試練の多い人生だと覚悟していたのですが・・・」といったような内容も見かけましたが、こちらも、悲観することはありません。
 どうやら、土星は凶星というイメージがかなり強いようで、これはちょっと、私のほうがびっくりしています。土星は、たしかに物事を遅らせ、停滞させますし、制約を加えます。でも、それは凶意とばかりは限りません。凶でもなく、吉でもないのです。あるいは、凶と吉の両面を持っているのです。

 生まれながらに土星が合(コンジャンクション)であれば、かなり用心深い生き方になるでしょう。衝(オポジション)であれば、厳しいルールの中で仕事をすることになる知れません。でも、それは凶意ではなく、そのような生き方や運命というだけのことです。
 もしもあなたが、華やかで苦労の無い、甘いだけの人生を望んでいるのだとしたら、たしかに、土星の合(コンジャンクション)や衝(オポジション)は、うっとうしいものでしょう。でも、土星は、魂を鍛え、成長させるのに、欠かせない星なのです。
 古代中国では、土星は鎮星と称され、徳を磨く星と解釈されているぐらいです。とにかく、土星のアスペクトが無い人は、出世できません。社会的に意義のある業績を残せません。これは確かなことです。土星の試練の無い甘い人生が楽しいのは、若いうちだけです。年を重ねるごとに、虚しさが募ってくるようになります。
 試練の土星が合や衝の配置を持っているあなた、それは喜ばしいことです。ただし、もしもあなたが、人よりも優れた仕事、社会的に意義のある仕事を成し遂げたいと思っているのであれば、ですが。

 トランジットの土星が合(コンジャクション)になる時期は、誰の人生にも訪れます。それまで順調に運んできた人生に、「ちょっと待った!」がかかります。立ち止まってよく考えてみよう、このまま進んでいってもいいのか。この時期に慎重になることで、長期計画がしっかりと固まり、失敗のリスクが回避されます。衝(オポジション)の時期には、社会的な立場を気にしたり、努力を強いられます。でも、そうしたプレシャーがなければ、人は成長しません。

 土星の試練は、確実にあなたを成長させてくれますし、その試練を乗り越えた人にしかわからない充実感を約束してくれます。
 成長したくない、何も経験せずに無垢な子供のままでいたい、と思っている人たちにとっては、たしかに、凶星なのかも知れません。しかし、どんなに時に逆らったとしても、時を止めることはできません。時が過ぎ、肉体は成長し、老います。これが肉体の宿命です。もちろん、誰だって老いたくはないでしょう。できることならば。何も学ばずにいれば、年老いることもない、という誤解をしてしまっている人たちもいます。しかしそうではありません。学びながらのアンチエイジングこそが大事なのです。
 魂は時を経ても老いることはありません。時と共に磨かれるのです。ですから、土星の試練を恐がらないでください。あなたの魂の成長のために。

占術研究家 秋月さやか

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