占星解説
グレートコンジャンクション(水瓶00)からの20年間
グレートコンジャンクション(水瓶00)からの20年間
木星、土星は2020年12月から水瓶へと入ります。2020年11月頃から、木星土星は接近して山羊を運行していましたが、木星は土星に追いついてはいませんでした。土星が水瓶に入るのは2020/12/17(14:05)、木星は2020/12/19(22:08)に水瓶へ。土星が先に水瓶へと入りますが、木星が土星に追いついて水瓶00で重なるのが2020/12/22 03:22。冬至の8時間ほど後。(注・冬至は2020/12/21 19:03 JST) 発生は2020年内ですが、その後、2021年に入ってからも、木星土星はしばらく接近して移動します。
2星の黄経が同じになり、重なったように見える現象がコンジャンクション(合)。土星は約30年で全天を1周し、木星は約12年で1周する。木星が土星を追い抜いていく時に、木星と土星が接近して(黄経上で)、重なる現象は、グレートコンジャンクション(大合)と称されます。約20年に一度のサイクルで起こる占星イベントで、グレートコンジャンクションは、今後20年間の(おもに)景気の動向をあらわすものと考えられています。
1842年から1960年までの120年間に起こった7回のグレートコンジャンクションは地の星座宮で発生しました。1960年山羊Cap26、1941年牡牛Tau09、1921年乙女Vir26、1901年山羊Cap13、1881年牡牛Tau01、1861年乙女 Vir17、1842年山羊Cap09 。1981年は天秤(Lib09)、2000年は牡牛(Tau22)、そして2020年は水瓶、2040年は天秤。つまり1960年以前は地の星座宮、2020年以降は風の星座宮でのグレートコンジャンクションが続きます。1981年と2000年の2回のグレートコンジャンクションは地から風への移行期にあたっています。
グレートコンジャンクション発生地点、つまり木星が土星を追い抜く地点は、前回のグレートコンジャンクションから黄経にして120度よりやや少ない地点です。もしも20年ごとに起こるグレートコンジャンクションの黄経差がつねに120度なら、同エレメンツの中をぐるぐると移動していくだけですが、120度よりも少ない度数であるために、グレートコンジャンクションの発生地点は長い年月の間に移動し、同サインの中で約60年ごとに発生する度数は、しだいにプラスされ、次のエレメンツサインに移動していくのです。
過去120年間(1842年から1960年まで)の地の星座宮におけるグレートコンジャンクションは、所有、もしくは社会制度(階級や契約)が経済の流れを大きく動かしてきたことを意味していますが、1980年以降は情報(新たな概念を含む)によって世の中が変化する時代となることをあらわすのでしょう。
では、情報とは何か。それは伝達される知識です。知識は世の中において必要とされるものですが、情報に価値を与える(もしくは価値を判断する)のは人々です。ですから、情報には大勢の人の意思が宿ることになります。それが噂です。噂は知識ではありませんが、情報の中には噂(利害に関する意思)が含まれます。利害は、生命に関わることもあるので、感情を刺激して人々を動かすことがあります。情報の真偽や意図を見極めることも重要です。
2021年は水瓶のグレートコンジャンクションに対し、天王星はスクエア(矩)の配置ですから、急激な時代変化がやってきます。コロナ禍、つまり新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行による災難は、このグレートコンジャンクションの時代変化をさらに加速させる形になったようです。
1980年から2000年そして2021年までの40年間(もしくは1960年から2021年までの60年間)を、地から風への移行期間にあたると考えれば、私たちは、地から風への移行期間を生きてきたということになります。情報を操作して利益を得る、広告です。物を売って利益を出すための広告が世の中に溢れていた時代です。今後も広告はなくならないでしょう。しかし、広告ビジネスが巨大な利益を生み出す流れには陰りが出てきています。広告や宣伝のために、印象的なビジュアルを作成し、CMを流し続ける時代はそろそろ終わりつつあるのかもしれません。
生きていくためには物質が必要です。食べ物にしろ、衣服にしろ、現実に存在する物を手に入れるためにはお金が必要です。新たな時代にはお金はいらなくなる、などと唱えるスピ系の教祖たちがいますが、しかしそれは貨幣や紙幣に価値がなくなるという意味でしょう。そもそも、お金はすでに物などではなく情報です。情報が物に交換され、情報が金額を通じて物に交換される流れはますます強まっていくのでしょう。そして情報は、人々の生き方の選択肢を支配していくのです。
(前回の木星土星水瓶での合は、1226年に発生、795年前。日本では鎌倉幕府将軍は藤原頼経(8歳で鎌倉幕府の4代将軍に)、執権は北条泰時! モンゴル帝国ではチンギスハーンが西夏を滅ぼした頃です。)
2020年グレートコンジャンクション図はとりあえずTokyoで作成してありますが、星の位置は世界共通ですので、ここで問題になるのは星の配置です。
土星木星は牡牛の天王星とスクエア(矩)ですから、これから20年間は急速に世の中が変化していきます。山羊の太陽水星はタイトなコンジャンクション(合)で、天王星とトライン(三分)。情報網の整備は必須です。人が集まるところ(注・地理的な場所だけでなく情報が集まるところ)にビジネスが発生するという仕組みについては以前と変わりませんが、ビジネスは、常に新たな形として進化し続けていきます。
冥王星と火星のタイトなスクエア(矩)は、死に対する考え方を意味しているように思えます。長寿をめざしていた医療は、感染症対策を優先せざるを得ません。自己免疫の低下(老化による自己免疫低下を含む)の結果は感染です。ウイルスだけでなく、細菌も含む感染症が人類の歴史を変えてきたことは事実です。ウイルスは細菌とは違って自己複製できないので生命ではないとされますが、しかし、宿主の中で増殖します。人間は消毒によってウイルスや細菌を死滅させ、感染を防ぐことができると知っています。徹底的な消毒はウイルス対策の基本です。消毒せずとも人との接触がなければ感染を防ぐことは可能ですが、経済の仕組みを継続させるために、非接触を続けることは難しいでしょう。であれば、ひたすら消毒(ウイルスを死滅させる)。もしくは自己免疫力頼み(自らの生命力に賭ける)という方法のいずれかしかありません。新たな時代の淘汰は、ウイルスによってなされるのでしょうか。
(2020/12/22 03:22 土星木星水瓶00)
秋月さやか
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