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占星解説

天王星と土星の衝は、ウラヌス・フラストレーションを引き起こす配置

 ウラヌス、天王星は、世の中を変化させる力。もちろん、人生を変革したい、という意識をもたらす場合もあります。
 2011年、天王星が牡羊座宮に入ったことで、牡羊座宮をはじめとする火の星座宮、そして天秤座宮をはじめとする風の星座宮に重要な星がある人たちは、人生を変えたい、と考えているはずです。もちろん、それ以外の人たちにとっても、世の中の変化を感じつつ、人生をどのように変えていくべきか、いろいろと考えることになるでしょう。天王星はサイン移動の前後に、その影響が強くあらわれやすいからです。それは「ウラヌス・レボリューション」と呼ぶべき大きな変化です。
 世の中の変化と連動して人生を変えていくことができるのであれば、何の問題もありません。それは新たなチャレンジチャンスになり、人生を大きく飛躍させてくれます。
 
 しかし、2011年、土星が天秤座宮にあり、つまり、牡羊座宮の天王星との間に、衝(オポジション)が生じています。そのため、人によっては、変化したいという気持ちと、それを押し留める動きが同時に起こります。異なる力がせめぎあい、選択に迷い、悩みます。これが「ウラヌス・フラストレーション」です。ちなみに「ウラヌス・フラストレーション」とは、私(秋月)が作った造語です。
 
 世の中の変化にふりまわされ、人生を変化させなくては、とあせるでしょう。しかし同時に、どうしたらいいのか、結論が出ません。あせり、迷い、そうしたものが渾然となってしまい、方向が見えなくなってしまうのです。もう何でもいいから人生を変化させたい!というような押し迫った気持ちになるか、逆に、何もできないという想いに囚われて落ち込むか。あるいはその2つの想いの繰り返しが交互に襲ってくる、といったような現象が見うけられます。
 
 最近、欝傾向に悩む人が多い、という話を聞きます。その原因のひとつに、価値観が多様化しすぎている、選択に迷う、ということがあります。これは現代社会に暮らす誰もが経験することですが、つまりは、悩んでいる時間が長く疲れる、そして答えがないことへの戸惑いの結果、気力が低下して欝傾向に陥ってしまうのです。さらには、急速な変化についていけずに、なんだか取り残されたような気持ちになって、さらにあせりが強まるといった悪循環もあるようです。
 
 という私自身、かなりの欝傾向なので、そうした体験は何度もしています。そして、世の中の変化にうまく対応できないことへの戸惑いが、この時期、欝傾向を強めてしまう可能性があるのです。
 といっても、欝傾向は、もともとその人が持っている気質なのです。悲観的、楽観的と同じような性格の傾向であり、欝に陥りやすい気質、陥りにくい気質があると考えたほうがいいでしょう。(注・欝傾向と欝病は違いますので、混同しないでください。)
 自分自身を振り返り、さらに友人の欝気分の相談なども通して、どうやら、欝気分を強めるウラヌス・フラストレーションの配置が成り立つ時期がある、と考えるに至りました。
 欝気分への囚われは、一定の周期があるのです。小さい波と、大きい波。そして大きい波は、ウラヌス・フラストレーションと私が呼んでいる星の配置と一致します。そう。天王星と土星の合(コンジャンクション)衝(オポジション)、そして矩(スクエア)です。
 
 天王星がひとつの星座宮(Sign)を運行するのは約7年間。その間に、天王星に対し、天空を運行する土星の合、衝、矩のいずれかが形成されるのです。
 今回は、土星衝(オポジション)が特徴的ですし、さらに、天王星に木星の合(コンジャンクション)があるため、そのあらわれかたが強いのです。
 
 とにかく、ネイタルの惑星(太陽や月、上昇の支配星)の星座宮(Sign)にトランジットの天王星がやってくる時期には、天王星の影響が強くあらわれます。というわけで、牡羊、蟹、天秤、山羊に重要な惑星配置のある人は、変化をあせりながら、しかし決断に悩む、という状態を体験することになります。が、それにより、人生を深く考え直すタイミングになるでしょう。

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